演出家より
終演後トークゲストを発表!!
毎日22時。sunday各作品をUSTREAM配信中!!
イントロ
「夜の都会は 糸がちぎれた首飾り…」と歌いながら、孤独な人を探す九人の家族。
ある夜、家族は一人暮らしの男のアパートを訪ね、愛と友情を届けようとする。
「早く分かってほしいな。孤独が、どんなに嫌なものか……私たちと一緒にいることがどんなに倖せなことか……」

突然現れた侵入者を追い出そうとする男に対して、家族は「民主的に」男の家に居座る。
助けを求めて呼んだ大家や警察も、自分たちの善意を全く疑わない家族の落ちついた態度に同調する。
「常識」だと考えていることが揺らいでいく中、逆に男は自分の存在を危うくしていく。
そして、男と家族と奇妙な同居が始まり、九人の家族と男はそれぞれの人間模様を作り出す…。


安部公房
1924年3月7日生まれ、1993年1月22日没。20世紀の日本を代表する小説家、劇作家、演出家。東京大学医学部を卒業後、1951年に『壁 - S・カルマ氏の犯罪』で芥川賞を受賞して作家として脚光を浴びる。三島由紀夫などとともに戦後の日本の文学を牽引し、30ヶ国以上で翻訳出版されるなど海外でも高い評価を得る。小説にとどまらず、演劇でも斬新な手法で反響を呼び、ラジオ・テレビなどのメディアでも創成期から活躍した。代表作は、小説では『壁 - S・カルマ氏の犯罪』『砂の女』『他人の顔』『箱男』『密会』など、戯曲では『友達』『榎本武揚』『棒になった男』『幽霊はここにいる』など。
現代演劇レトロスペクティヴとは
2009年度からアイホールが取り組んでいる「現代演劇レトロスペクティヴ」は、1960年代以降の、時代を画した現代演劇作品を、関西を中心に活躍する演劇人によって上演し、再検証する企画です。
現代演劇の歴史を俯瞰し、時代に左右されない普遍性を見出すとともに、これからの新たな演劇表現の可能性を探ります。
アイホール http://www.aihall.com/

sunday

sunday
2004年、劇団☆世界一団、第1期終了。ふたつのinterludeを経て、sunday(サンデイ)に改称。 「今面白いと思うことを、遊びながら作る」というメッセージ性の少ないカンパニー。しかしその現代性とファンタジー性が融合した世界観は、ポップでありながら実験的。物語とパフォーマンスの絶妙なバランス、そして実力派の役者たちによる見応えのある演技は、公演回数が少ない割には確固とした評価と動員を得ている。
目指すは「世界一おもしろい演劇部」。

メンバー
代表・作家・演出家/ウォーリー木下
プレイヤー/赤星マサノリ 小松利昌 平林之英 宮川サキ 年清由香 井田武志 安元美帆子 吉陸アキコ 椎原小百合
小道具/真木丸 槇


牡丹灯籠

sunday play日本の名作#1『牡丹灯籠』 2012年3月@吹田市文化会館 メイシアター
オリジナル戯曲を上演する通常公演以外に、日本の既成の戯曲やテキストを新解釈で上演するシリーズとして、2年前のメイシアタープロデュースより始まったsunday play日本の名作。
1回目は三遊亭圓朝の長編落語『牡丹灯籠』を脚色・上演。10人以上の登場人物が巻き込まれる不運な群像劇として立体化。 落語とは思えない登場人物の多さと、複雑なプロット、暴力描写、不条理でファンタジーな江戸の世界をポップかつスリリングに描いた。
美術には大阪を代表する空間デザイナー・野井成正を迎え、200本以上の竹を使ったインスタレーションで新しい『牡丹灯籠』の世界を構築し、好評を得た。